”512” ホームページ
特別な場所
もう朝だな 出掛けるぜ 目を覚ませよ ひとつ伸びして
旅立ちには いい日だな 靴を履けよ 磨いておいた
荷物は持たなくていいよ 邪魔になる物ばかりなんだろ
両手がふさっがちまうよ 身動き取れなくなるだろう
昨日までの 自分なんて 置いて行けよ 邪魔になるから
済んだ事さ 振り向くな 踏み出したら 全ては過去さ
地図なんて持たなくていいよ 行先は示されてないだろう
誰かの足跡追っても つまらない景色ばかりだろ
特別な場所を これから探しに行くんだろう
道はあるさ 幾千も 誰もが皆 探してるんだ
すれ違えば 微笑むさ 誰もが皆 旅人なんだ
過去なんて持たなくていいよ 誰かに頼りたくなるだろう
足元なんて気にするな 目指すは遥か彼方だろう
特別な場所に 立つために走って行くんだろう
解き放て自分を 解き放て自分で
解き放て自分を 解き放て自分で
特別な場所へ ×4
言い訳
昨日よりも今日の日のほうが いいと願いたいだろう
だから自分に嘘をつくのさ “そこそこ生きてる”と
ほんの一かけらの 希望を拾い上げて
胸に抱えて連れて帰るさ 寝床の奥まで
気を病んでるよ また消えちまわないかと
今日もまた夜が来て 言い訳を探してる
今日よりも明日の日のほうが いいと信じたいだろう
だから昨日に嘘をつくのさ “よくある話さ”と
ほんの一つまみの 横槍につまずいて
すりむいた赤い膝がすぐに 弱音をはくのさ
気を病んでるよ 悪いうわさが届いて
今日もまた夜が来て 言い訳を探してる
後ろめたさは拭えやしない どれだけ眠っても
伸ばした手の そのまた先には 何かが待ってるかい?
気を病んでるよ 誠実でいたいだろ
今日もまた夜が来て 言い訳を探してる
今日もまた夜が来て 言い訳を探してる
愚かな事
夜になっても 眠れないから
あきらめたんだ もう いいやって
朝になっても 変われないから
靴を履くのも もう 止めたって
雨が降っても 流せないから
過去の事など どうでもいいやって
陽が射しても 乾かないから
ここに居るのも もう 止めたって
またいつもと 同じ逃げ口か
愚かな事 繰り返して ああ
また 今日もきっと眠れないや
恨み言を かき集めて
雨雲にらんで 投げつけるから
良からぬ事 思いついて
人目盗んで 舌を出すから
見栄ばかりを 身にまとって
着飾るだけで いい気になって
理屈ばっかり ごねまくって
周りを見れば 誰もいないや
またいつもと 同じ逃げ口か
愚かな事 繰り返して ああ
また 今日もきっと動けないや
噂ばかり 気に掛かって
耳をふさいで しゃがみ込んで
人目ばかり 気にしすぎて
自分の事が もう 解らないや
またいつもと 同じ逃げ口か
愚かな事繰り返して ああ
夜空をあおいで
振り向いても 一人きりだろう
足音は静かに止まり 風の音も聞こえない
遠くに見える 街の灯りが
過ぎていった日々のように やたらと輝いて見えるだろう
そんな帰り道を重ねて 今日もまた
あの日の呼び声を ただジッと待っているんだろう
追いつけないほどの 時の流れが
今では嘘のように 静かな寝息をたてるから
心の隅の ゴミ箱から
あれこれ拾い集めて 並べてケースにしまい込んで
そんな一人の夜を数えて 今日もまた
あの日の呼び声を ただジッと待っていたんだろう
だから遥か彼方 夜空をあおいで
風に見え隠れする 星を探して
願い事をいくつも いくつも並べて
いくら時が流れても 終わらない願いを 今日もまた
繰り返しながら ただジッと待っているんだろう
夜明けを待てば 鳥も鳴くだろう
やがて 朝日は登り 坂を見上げ歩くだろう
踏み出す足の その重さが
痛いほど分かっているから 声も立てずに耐えるだろう
そんな一人の坂を歩いて 今日もまた
あの日見た空に ただ耳を澄ましているんだろう
前を向け
閉じたり開いたり 忙しい心
下りたり登ったり 落ち着き無い心
いつも誰も何をすべきか分からない
風向きを見ては また今日も後ずさり
言われるまんまに 返事を返して
望んだ答えは クルリと回り
今日もまた一日の終わりが近づく
信じられない人から 信じる人へと
踏み出すのはこの時なんだ
つま先に軽く目を落として
足元の自分振り切って 今なら間に合うさ
遠くに流れる 浮雲ながめて
遥かな明日に 想いを運んで
枯れかけた夢に また今日も水を汲む
やがて迎える朝に 花束を贈る
止まった時間を 口笛で飛ばして
明日への手紙を 何度も送り出す
たとえ届かないような 遠い明日でも
何度も 何度も 何度も 何度でも
昨日よりも晴れ渡った
澄み切った風を集めて
深呼吸ひとつすれば ほら 見えてくるだろう
踏み出すのはこの時なんだ
つま先に軽く目を落として
足元の自分振り切って 今なら間に合うさ
そうさ 今だ 前を向け
けむり
そこにはあるだろう お前の欲しいものが
そこにはあるだろう お前の欲しいものが 羨ましいよ
俺にも行けるだろう 連れて行ってくれないか
俺にも行けるだろう 連れて行ってくれないか 誰にも言わないよ
そんな綺麗な目をして 俺をけむりに巻くなよ
そこから見えるのかい 俺にも教えてほしいのさ
そこから見えるのかい 俺にも教えてほしいのさ たやすいことだろう
澄ました顔してさ あれがニセモノって言うのかい
澄ました顔してさ あれがニセモノって言うのかい 気が知れないね
そんな綺麗な目をして 俺をけむりに巻くなよ
いつだってお前はそうさ 肝心なとこまで行くと
涼しげな瞳のままで 薄ら笑いを浮かべて
俺の前から けむりみたいに消えちまう
また独り占めかい 俺には残ってないのかい
また独り占めかい 俺には残ってないのかい 信じられないね
ここから逃げるのかい 俺を残して逃げるのかい
ここから逃げるのかい 俺を残して逃げるのかい うわさ通りだね
そんな綺麗な目をして 俺をけむりに巻くなよ
いつだってお前はそうさ 肝心なとこまで行くと
涼しげな瞳のままで 薄ら笑いを浮かべて
俺の前から けむりみたいに消えちまう
明日が来たなら
何もないからって 取って付けたりして
意味もないものを あちこちから集めて
何となくそれらしい形にして
腕を組んで眺めながらため息ついて ハア~×3
何か足りないって 絵の具を混ぜ合わせて
えげつない色を そこらじゅうに塗って
何気なく大げさな額に入れて
壁に掛けて眺めながら首傾けて アア~×3
また 今日も うまくいかなくて 投げ出しちゃうけど
でも また 明日が来たなら やり直せるかな
どこを探しても 見つけられなくって
誰に聞いてみても そう 誰も知らなくて
何をどこで無くしたって 思い出せずに
かけらさえも見当たらずに歯ぎしりをして オオ~×3
どこまで歩いても たどり着けないって
あても無い道を 行く宛てなく歩いて
振り向いて眺めたら 知らない景色で
前を向いて目を開けたら また振出で オオ~×3
また 今日も 歩き疲れて しゃがみ込んじゃうけど
でも また 明日が来たなら 歩き出せるかな
また 今日も うまくいかなくて 投げ出しちゃうけど
でも また 明日が来たなら やり直せるかな
木漏れ日
雨に打たれて 街のすみ
どうにもならない 事ばかり
哀れみの唄は 街に流れて
何を待とうか 降りしきる雨に
吹き止まぬ風に 背中をまるめて
行くも戻るも 決めかねて
心優しく 唄う君よ
知っているのか 宿り木の涙を
いつの日も 木漏れ日を集めて
いつの日も 冷えた身体を温め
いつの日も あなたのために祈るよ
どうか 心安らかな日々を
消えゆく影を 追いかけて
どこまで行けば 足を止める
逃げて行くのか 呼んでいるのか
解らないままに 年老いてゆく
いつの日か 長い雨はあがるのさ
いつの日か 深い霧は晴れるのさ
いつの日か 雲の合間に陽が射すさ
いつの日か 大きな虹が架かるのさ
いつの日も 木漏れ日を集めて
いつの日も 冷えた身体を温め
いつの日も あなたのために祈るよ
どうか 安らかな日々を
ラララララ~×4
どうぞ 安らかな日々を
まぶたを閉じて
白いシャツに腕を通して 袖を二つ折って
疲れ切った靴を履いて 表に出てみようか
行く先 探して ふらりと歩く
通り雨 洗われて 一息ついて
思い出 誘われて 少し歩こうか 少し歩こうか
南に向いた窓を開けて 風を迎え入れて
ほほをかすめる夏の色が 遥か遠くに見える
あの日の カーテン ふわりと軽く
優しく揺れながら 手招きをして
手のひら かざすけど もう届かない もう届かない
君への想いは 遠いあの日に
振り向くたび いつも遥か彼方に
素直になれるまで まぶたを閉じて まぶたを閉じて
テールランプ
やるせないような思い出を
吐き出すようなこの空
混んだ道 続いて
胸に沈めた切なさが
波が立つように押し寄せて
こんな夜 お前と
続いたテールランプを数えて
胸を刺すため息に
一からまた数えなおして
あの日と同じこの道
俺が涙を浮かべても
気付かぬお前が
憎くも思えた夜だった
泣けてくるような事ばかり
思い出すのも逃げていた
みじめになるから
ヤケドしそうなヤキモチに
我を忘れて苦しんだ
夢の中でさえも
続いたテールランプを数えて
張りつめた静けさに
一からまた数えなおして
あの日と同じこの道
となりにお前がいるようで
名前を呼ぶけど
もうあのため息は聞こえない
坂の上
気が付けばもう ゆるい坂 話しかけてた 小さな声
聞こえないふり 足も止めず 暗く冷たい 夜なのに
消えそうな声 風に途切れ 繰り返してた 何度も
お願いだから 離れないで 呼び止めていた 行かないで
“もう、独りのほうがいいや” ひどいこと言ったもんだ
自分の言葉だけ 無理やり押し付けて
泣いていたかな 振り向きもしなかった
ポケットに手を 突っ込んで 冷たい風に 下を向いて
気付かれぬように 離れようと 早歩きした ゆるい坂
坂の上には 何があるか わからないけど 逃げたかった
傷つけあって 歩くより 一人静かに 眠りたくて
“もう、ここでいいだろう”って 胸の中でつぶやいていた
凍えたつま先で 追いかけてきたけど
立ち止まったのかな 振り向きもしなかった
明日は何事も無かったかのように
つまらない毎日に戻れればいいのに
坂を下りて 何もないあの頃に戻って
特別な顔じゃなく また空を見上げて
笑い合えたなら はかない夢だったと
疲れただろう ここまでさ あきれただろう こんな風さ
苦しんだだろう お互いに 涙も枯れて 消えちゃった
これが最後の言葉だって 解ってくれるだろう
交わした約束を 繰り返しつぶやいても
届かないだろう? もう ここで さよならさ
星を数えて
そうさ 疲れて しゃがみ込んで
もう 動かない 何処へも行かない
目を閉じて ため息ついて
膝を抱えて 眠るのさ
何処からか 陽は昇り
何処かへ 消えて行く
星を数えて 暮らすのさ
どうだい? そちらは 楽しくやってるかい?
お前の事だから みんなに愛されて
目に浮かぶよ お前の笑顔が
幸せそうだな 何よりだ
何処からか 陽は昇り
何処かへ 消えて行く
星を数えて 暮らすのさ
いつか俺も 会いに行くよ
みやげ話を たくさん抱えて
お前のように 笑えないけど
ドアを開けて 出迎えてよ
何処からか 陽は昇り
何処かへ 消えて行く
星を数えて 暮らすのさ
全曲 作詞・作曲 馬場常光